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MS Eyes on FSAEJ #1 「シェイクダウンが早い」は正義?

  • 執筆者の写真: taisyo takaguchi
    taisyo takaguchi
  • 12月8日
  • 読了時間: 4分


結論から言えば、「上位がみんな早いので早い方がいい」が正解かも。でも遅くてもそれなりに結果が残ると思う理由があるので、もし興味があれば最後まで読んでもらえると助かります。 Motor Sports Eyes on FSAEJ ,それではどうぞ。



僕は基本天邪鬼で性格がとても歪んでいるので、人とは違う戦略を取りたくなるし、それで上手くいこうものなら「なんでやらないの?」とか言ったりする最悪な人種である。

そんな僕が学生フォーミュラをやっていた時、というか今でもあるが、とにかくシェイクダウンを早める、早ければ早い方がいい、みたいな風潮というか事実があるようだ。事実僕が3年生の時には他大学より早いシェイクダウンを行い、大学史上最高位の5位を獲得している。この事実だけを見ればシェイクダウンは早い方がいい、お前は何を当たり前のことをいてるんだと言われそうだが、ちょっと待ってほしい。確かにシェイクダウンは早かったが、実はその後様々な事情があって次に走行テストができたのは夏頃。つまり、シェイクダウンが早い恩恵を受けれていないことになるのである。

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実を言えば僕もシェイクダウンが早い方がいいと信じて疑わなかった。それは多分多くの人が思っているのと一緒で、走行回数が多くなることでデータやセットアップが取れて、かつパーツの消耗度合いを測れるから状態によって大会前に交換できる、という点にある。

あとはデザインにいろんなことが書けたり。これが一番かもしれない。デザインに書けないよね、走らせてないと。だっていいかどうか評価できないのだから。設計上はこうなるはずです。ではダメで、考えてやった結果こうでした、だから次はこうしようと思ってます、くらいまでいかないと。


だが考えてみてほしい。カートなんかは特にそうだが、パイプフレームの場合は初期剛性が最大であって、そこから剛性が上がることはまずない。まして学生が溶接して作ったフレームの場合は、すぐに剛性がなくなることも考えられる。

カートの場合、ヨーロッパの世界選手権ではレースウィークに新品を入れるし、全日本カテゴリーでもその傾向にある。

四輪でも、最近ではsuperGTで富士でニスモがクラッシュしたあとモノコックを交換し、その次の鈴鹿でぶっちぎりの優勝をしたのが記憶に新しい。つまりどんなカテゴリーでも、土台となる骨が新品であるのは有利に働くのだ。


あとは学生フォーミュラでいうと、早めにシェイクダンする場合エアロがついていなかったりする。エアロに限らず後から搭載するパーツがある場合、走行テスト間の比較が難しくなることも考えられる。ただこの辺は、シーズン中も開発が進むという見方をすればF1や昔のF3に近いかもしれない。(分からない人はカペタをぜひ読んでほしい。15巻あたりからかな)


他にも仕上がる精度が高い状態でできたり、逆に部品を消耗させず、コストを抑えたりするのもメリットで挙げられる。走らなければタイヤも使わないしガソリンも減らない。壊れるパーツもない。多分コストは多くの大学で悩んでいる部分だと思うので、かなりメリットになるんじゃないかな。


この場合、早くシェイクダウンするのに対してPDCAのサイクルは大幅に減る。ただし、走らせる前にひたすらPの部分を詰めるので、必然的にDCAの部分の質も上がる。要は数をこなすか、質を上げるかのどっちがいいかみたいな話になる。


ちなみに個人的には走行回数少ない方が質も爆上がりするし1日で考える量も増えるから成長的な意味合いではいいと思う。多くの回数を重ねるのも大事だけど、人を育てるのは緊張感とか内容の濃さだと考えているので。



もちろん、今の上位校が早めにシェイクダウンしてデータ取って、みたいな傾向にあるのも分かる。し、上位校はやっぱり作った時の精度がいいのである程度データになるわけだ。


けど、みてみたい。シェイクダウンわざと遅らせて全然走ってないけど、めっちゃ速い車。

完成度も高くてエンデュランスしれっと完走して、「そんな走行テスト重ねる必要ないですよ〜」みたいなチーム。


ちなみに僕が2年生の時は自分のチームがそんな感じだったけど、そもそもコロナ明けで走るチームが少なかったので微妙な感じ。

3年生の時はシェイクダウンが国内最速だけど諸事情により走れたのは夏。

4年生の時は。。。 遅くなったから逆に走行回数を減らす作戦やりましたね。オートクロスはギリだけど結局エンデュランスリタイアでした。




うん。やっぱり早い方がいいかも。笑


 
 
 

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