レースの窓 #2 業界の人手不足
- taisyo takaguchi
- 12 分前
- 読了時間: 2分
モータースポーツ業界は最近特に人手不足がひどく、やる気があれば門を叩くのは意外と難しくはない。だが、やる気だけでは長くは務まらない。人手不足の理由はいくつか挙げられるが、主にはいかに挙げられるものである。
①労働時間が長く、不規則である
レースウィークは朝早く夜も遅い。基本は土日に行うから知り合いとの休みも合わない。
シーズン中は基本休みがないし、メンテナンスに関しても次のレースまでに行わなければならず、常に時間を追われる。生活が中々安定しないのは大きな理由になり得るだろう。
②給与水準が低く安定しない
最近ではそんなこともないかもしれないが、特に若手メカニックとか若手エンジニアは他業種に比べて水準も低い気がする。しかもこれの何がいけないって、大抵の場合若手のやる気を逆手にとってチームが「じゃあこれぐらいでもあなたにとっては勉強できるからいいよね」みたいな雰囲気を出しているところがあること。もちろん学生のインターンならそれでもいいかもしれないが、卒業して働く人は注意してほしい。むしろ、「やる気とか能力はこれくらいあるから給料あげろ」くらい言ってもいいかもしれない。
③正社員が少なく、外注が多い
1シーズン毎であったり、イベント単位であったりと契約自体が他のスポーツに比べて短いので、どうしても外注や期間スタッフが多くなってしまう。
④良くも悪くも、昭和体質の残る雰囲気
良くない。時代は令和だというのに、昭和の感じがまだ残っている。これに耐えられずやめていった人も1人や2人じゃないだろう。 それでこの世界を長年生きてきた人からは「最近の若者は根性がない」とか言われる。いや、もちろんわかるよ?気持ちはわかるし甘い世界でないのもその通りなんだけど、時代が変わっていることも理解しないと。。。。
というわけでモータースポーツ業界に若者が定着しないのは、こんな感じで理由が複合的に存在する。好きでは言ったはずなのに気付くとしんどい、好きではない、みたいな状況が何より悲しい。辛い時期や苦しい思いをするのは大切だし必要だけれど、それがずっと続いているようではダメなのである。
とはいえ最近ではこれらを改善する動きも出てきている。F1では作業時間に制限があるし、複数年契約をするチームも見られるようになった。若い人を中心に改革を行うチームもあるし、徐々にではあるが業界のダメな部分を良くしている。
意外と業界の人手不足問題は、解決する日が近いのかもしれない。


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